営み

もう、家に帰ろう〈2〉

もう、家に帰ろう〈2〉

何度めくっても涙が滲んできてしまう。
いきることとしぬこと
そのふたつが常に 相反するのではなく
同居してあるということ
どこかの病院で新しい命が産声をあげる
そのちょうど同じ瞬間 暗く悲しい場所でだれかの命が失われる
そのふたつは交わらないようで 実はぴたりと合わさっている
そんなようなことをぐるぐると考えてしまう
なんて尊い、なんて儚い。
だからこそ写真に収める。命が消えても、写真はなくならない。